血圧を簡便に予測する指標として,橈骨動脈などが用いられる.
・橈骨動脈が触れたら,収縮期血圧 > 80
・大腿動脈が触れたら,収縮期血圧 > 70
・ 頚 動脈が触れたら,収縮期血圧 > 60
これを検証したのが,Deakin CDでありBMJに掲載されている.
・対象は,出血や脱水などによる循環血液量減少性ショックによる低血圧を有しており,動脈血圧モニタリングが行われている患者.
・触知可能な動脈ごとに,4つのグループに群分け.
(group 1:橈骨動脈触知可能,group 2:大腿動脈触知可能,group 3:頚動脈触知可能,group 4:頚動脈触知不可)
・各群での動脈血圧モニタリングによる血圧を測定.
・下記の図は結果である.赤い丸は動脈血圧モニタリングによる実測値,緑のラインは動脈触知により予測される血圧の範囲である.
・図を見るとわかる通り,ほとんどの症例で,動脈触知により予測される血圧よりも下回っていることがわかる.