元
脳卒中急性期から亜急性期にかけての半側空間無視の臨床経過と予後予測
リハビリテーション医学 2000
脳卒中になると半側空間無視といって,病巣と反対側の視空間を無視してしまう方がいる.
この論文では,急性期から亜急性期にかけて,半側空間無視がどのような経過を示すのかと,日常生活動作の自立度を調査した.
発症7日以内にリハを開始した脳卒中者で,意識障害を有しない128名を対象とし,調査した.
その結果,
・発症初期で34名(全体の26.6%)に半側空間無視を認めた.
・34名中10名は2~5週間で半側空間無視が消失または,著名に軽減した.
・消失群では自立30%,全介助なしだったのに対し,残存群では自立8%,全介助は71%にのぼった.
15年以上前の論文だが,現在でも,半側空間無視がある方が,日常生活自立レベルになるには,なかなか厳しい印象がある.